痛みや刺激の少ない治療
当院では、患者さまの負担をなるべく軽減するために、下記のような取り組みを行っております。
痛みや負担を軽減するための工夫
麻酔をする時の痛みを軽減
麻酔には従来の手圧による注射器に比べ、痛みと不快感を大幅に軽減したコンピューター制御による安全な自動麻酔注射器を採用しています。また余分な費用も一切かかりません。
高周波電気メスの使用
病的歯肉の切除には、手用メスより出血の少ない、高周波電気メスを用いています。
削る器具も、従来の物に比べて、音や振動が少なく、削った時の汚水の内部吸引を防ぐクリーンヘッド機構を有したものを用いています。
治療時間をなるべく短く
虫歯を取った後に詰める歯の色に似た樹脂を固めるための光重合器も、従来硬化に40秒~60秒要したものに比し、3秒で硬化するプラズマアーク型超高速光重合器を採用しています。
この方法で、小さい虫歯の場合は1回の治療で終わります。
虫歯の治療法
初期の虫歯の場合
虫歯はできる限り最小限に削って治します。
初期の虫歯の場合、1回の治療で終わります。
歯の色に似た樹脂をつめて光で固めます。
進行してしまった虫歯の場合
神経をとらなくてはいけない治療になることがあります。
その場合は、数回の通院が必要で患者さんによって回数が異なります。しっかり治療が終わりと言われるまで、痛くなっても根気強く治療に通うことが大切です。
また、歯周病の治療も早期に行うことが大切です。定期的に歯の健康状態をチェックし、歯周病の早期発見・早期治療をしましょう。
虫歯の進行と治療方法
C0
虫歯は歯の表面からカルシウム等の無機成分が溶け出すことから始まります。少し無機成分が溶かされ始めている状態で自覚症状はほとんどありません。予防すれば悪化が十分防げます。
定期的に歯科医院に通うことで、これ以上の虫歯の進行を防ぐ事ができますので、是非、定期的に歯科医院でお口の中のチェックをすることをお勧めしています。
フッ素塗布やブラッシング指導、歯の検診をすすめています。
C1
歯のいちばん固い外側の部分であるエナメル質が細菌に溶かされはじめますが、この段階ではエナメル質に限局されています。特に自覚症状はありません。この時の治療は痛みも無く、乳歯の場合は虫歯の進行を止める薬だけ塗れば良いほどの簡単な治療になる場合もあります。
この段階では、削ったりすることはありません。定期的メンテナンスで様子をみて、ブラッシング指導などを行います。乳歯の場合は、薬を塗るだけの場合もあります。
C2
この段階までくると、細菌が象牙質にまで達しています。穴があき、黒っぽくなり、冷たい物や甘い物がしみたりします。できるだけこの時期までは治療をすませることが大事です。
C2くらいから削ったりします。この段階では、痛みがおこらないので早期発見・早期治療が大事です。 虫歯の部分だけを削って、つめものをするか、かぶせものをしたりします。
C3
大きな穴があき、神経(歯髄)に虫歯が達し痛みがひどくなります。この段階まで進むと、歯の神経をとる必要がでてしまいます。神経をとるのに痛みを伴います。神経をとってしまうと、歯に血液が行き届かなくなり、歯は退化していってしまいます。できるだけこの段階まで虫歯が進まないようなケアが必要です。
神経をとったり、残った歯の根を利用して芯を立て、その上に冠をかぶせる治療をします。
C4
C4は抜去歯の状態のことです。神経をとってしまった歯は、血液が行き渡らなくなりますので、抜かざるを得ない状態になってしまいます。
抜歯が適応になります。ブリッジ、義歯やインプラント治療など。
ワンポイント知識
歯の構造について
私たちの歯は歯冠と呼ばれ、エナメル質でできています。 いわゆるこれが私たちの目に見える歯の部分です。
さらに、このエナメル質は歯茎に埋もれていて、土台をつくっていますが、この部分を歯根と呼ばれ、いわゆる歯の根っこです。
歯の一番外側の部分であるエナメル質は、2~3ミリ程度の厚みがあり、歯の表面に行くほど硬く、中に行くほど軟らかい構造になっています。
エナメル質の内側にあるものがセメント質で、内側にある象牙質を保護しています。セメント質は比較的弱く、歯根表面の損傷を修復する機能をもっています。
歯の根管は象牙質です。 エナメル質よりもやや柔らかい組織で、虫歯になったり削ったりすると痛みを感じます。
歯の構造で一番内側に位置する空洞を歯随腔といい血管や神経などが通っています。歯の神経をとってしまうと、歯に血液が行き届かなくなり、歯は退化していきますので、できるだけ神経を残すような治療が必要です。
まずは歯がどのような構造になっていて、虫歯とはどういうことなのか、を知っておくといいでしょう。